2024年11月20日
グローバルな背景の観点や山積する地政学的混乱、選挙戦後半における米国大統領候補変更などにより、世界中の投資家が前代未聞の2024年選挙戦に敏感になっています。選挙のドラマとその政策的インプリケーションに対する、顧客のみなさまの理解の一助となるよう、Nuveenのグローバル投資委員会は、各投資チームや政界担当グループ、その他投資教育担当チームから得た見識とともに、注視すべき主要な分野について議論しました。様々な、異なる結果における政策シナリオを提示し、選挙戦および選挙後に向けて、種々の資産クラスにまたがる魅力的な投資機会について、当社の見解をご紹介します。
主なポイント
- 選挙戦シーズンはキャッシュ投資(短期金融資産)アンダーパフォームの追加的カタリストとなる可能性があります。当社は、キャッシュ投資から選別的な分野の債券投資への資産配分変更を検討すべきだと考えます。
- 米国の税金、財政支出および規制は、選挙の結果次第で非常に大きく異なる様相を呈する可能性があります。それにより資産間の相対価格にかなりの差が出てくる可能性が高くなります。
- 投資家は今こそ米国の増税可能性を見越したプランを検討する必要があると考えます。つまり、「tax -loss harvesting」(キャピタルロスを利用した節税)に注目し地方債および不動産への投資に妙味がでてくる可能性があるということです。
- 投資家の多くは米国のインフレ抑制法(IRA)の大幅な縮小の可能性について懸念しています。しかし、IRAは共和党支持州でも民主党支持州でも幅広く人気があることから、その可能性は低いとみられます。
今後の展望として、政治的環境はグローバル金融市場に影響を与える可能性があり、またその可能性は高い思われますが、引き続き、経済のファンダメンタルズとバリュエーションがより重要です。政治的背景にかかわらず、キャッシュ投資からより魅力的な投資機会への配分変更、投資パフォーマンスをけん引する環境上・社会的・規制上のファクターの価値、信頼性のあるリサーチと強い確信・柔軟性にフォーカスした厳格なポートフォリオ構築の必要性といった、すでに確立したトレンドは継続すると当社は考えています。
Nuveenのグローバル投資委員会は引き続き、こうした当社の投資アプローチおよび顧客ポートフォリオに影響を与える課題に注目していきます。2024年第4四半期見通しを10月に、2025年展望予想を12月にそれぞれ発行する予定です。
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